(株)青森共同計算センターは、1976年(昭和51年)に協同組合青森総合卸センター組合員の事務合理化推進の共同コンピューターセンターとして設立されました。昨今は、IT産業の進展から、アウトソーシングサービス、システム機器販売、ソフトウェア開発などのサービスを提供している、地域の総合情報サービス企業です。
(株)青森共同計算センターが、購買基幹システムと決済端末をMagic xpaで連携したキャッシュレス決済システムを開発。2019年10月にJAグループ青森様の113拠点で運用をスタートしました。
開発にあたり、Magic xpa を採用した経緯をアグリビジネス部次長 木戸真次 様 に伺いました。
“弊社クライアントのJAグループ青森様から、経済産業省のキャッシュレス・消費者還元事業の開始に間に合うように、購買基幹システムにクレジットカード決済を導入したいとの依頼を受けました。但し、購買基幹システムで入力した金額を決済端末では再度入力しないことが条件でした。更に、カットオーバーまで6ケ月という短納期での導入も条件でした。
また、購買基幹システムの開発言語はCOBOLです。COBOLから決済端末のAPI(Application Programming Interface)と直接連携するのは難しく、一次的にデータベースを介して連携することができる開発ツールはないかと探しました。
そこでMagic xpa に出合い、セミナーに行って勉強したところ、これなら、COBOLとVisual Basic の知識でも開発できると思い Magic xpa を含めた比較検討を行いました。
実際に比較検討したローコード開発ツールは他に2ツールあり、どちらもソースコードを自動生成するタイプの製品でした。
検討の結果、Magic xpaを採用した一番の理由は、他の開発ツールに比べ、データベースの項目追加や変更が簡単にできるという点で優れていたからです。”
“スタートまで6ケ月と非常に短い期間でありながら、113拠点で問題なく運用をスタートすることが出来ました。”
アグリビジネス部次長 木戸 真次 様
決済システム連携をローコード開発
Magic xpa で開発した 『キャッシュレス決済システム』 について、アグリビジネス部次長 木戸真次 様 に伺いました。
“Magic xpa で開発したキャッシュレス決済システムとは、弊社が開発したJAグループ青森様で使用している購買基幹システム 通称 『アトラス』 と、ネットムーブ社の対面式クレジットカード決済アプリ 『SaAT ポケレジ』 の決済機能を自動連携するシステムです。
JAの窓口で農家のお客様に肥料や資材等を販売する際に、 『アトラス』の端末からお客様の番号、商品、数量を入力します。この 『アトラス』 に入力された情報が自動的にタブレット側の 『キャッシュレス決済システム』 に反映されます。
次に決済情報一覧から 『アトラス』 で入力された情報を選択し、API連携で 『SaAT ポケレジ』 に金額情報を送り、後は決済端末にクレジットカードを挿入し、お客様に暗証番号を入力していただきます。
最後に、 レシートを発行し、API連携で 『SaAT ポケレジ』 側から決済完了情報を受け取り、 『アトラス』 側に決済完了の情報を更新して完了です。
今回のシステムの構想は3年前からありました。但し、当時はキャッシュレス決済を取り巻く環境も整備されていなかったため、棚上げの状態でした。2019年に入ると、経済産業省のキャッシュレス・消費者還元事業が始まり、端末無料などの特典があったことから、一気に進展し、2019年10月からスタートすることになりました。
スタートまで6ケ月と非常に短い期間で、ローコード開発ツールの選定から、開発手法の習得、更にはプログラムの開発・テスト、JAグループ青森様の113拠点での教育・導入と沢山の課題がありましたが、問題なく運用をスタートすることが出来ました。”
Magic xpa を約2週間で習得
続けて、Magic xpa を初めて使用した感想を伺いました。
“今回、Magic xpa を習得したのは、私一人です。習得のために先ずは、サンプルプログラムを使い学んでいきました。次に、購入した自習教材を活用し、メールでアドバイスを受けながら課題に取り組み、更に、1週間の研修を1回と、3日間の研修を1回受けました。
研修では、Magic xpaに関する、より実践的なスキルを集中的に学ぶことができ、結果、2週間程度でMagic xpa を習得できました。COBOLとVisual Basic しか分からなかった私でも簡単に習得することができましたので、今後は社内にもう1名 Magic xpa で開発できる人員を増やしていく予定です。
改めて感じたMagic xpaの良さは、習得がしやすいこと、また、データベースの項目追加や変更が簡単にできるため、ユーザーの運用に合わせたシステムの仕様変更が容易なことです。”
最後に、今後の展開について伺いました。
“現在、Magic xpa で開発を検討しているシステムが2つあります。昨今、地方の高齢化社会の中では、宅配や配達のニーズが非常に高まってきています。そこで、『食品宅配システム』 と 『購買Web受注システム』 をMagic xpa で開発しようと計画中です。
どちらのシステムも、現場でのクレジットカード決済が必要不可欠になりますが、今回の基盤をベースにすれば、容易に開発できると思います。”