[会社名] 株式会社 岩瀬運輸機工
株式会社 岩瀬運輸機工
代表取締役社長 武藤 浩之 様
株式会社 岩瀬運輸機工
執行役員 営業業務部 部長 大谷 正敬 様
Accessで開発された基幹システム移行背景
株式会社岩瀬運輸機工は、「超精密重量機器の輸送・搬入・据付」を手がける企業です。ビッグスケールの半導体・液晶装置、パイロット用の航空機操縦士訓練装置(フライトシミュレーター)、人工衛星とその支援機材の輸送、さらには工場プラントそのものの移設や輸送なども請け負っています。また、単に運ぶだけではなく、コンテナへの積み込みから搬入先での組立て・据付まで一貫して行う物流を総合的にマネジメントしています。
同社は今から15年前の1999年に、基幹システムの構築を検討していました。しかし、システムエンジニアを採用しようと思っても、なかなか採用は出来ませんでした。また、メーカーに開発を依頼すると数千万円と高く、思うように導入が進みませんでした。
そこで、社員がAccessを勉強し業務の傍ら開発を始めました。1999年に開発を着手し、Access97のバージョンからAccess 2007までバージョンアップを繰り返しながらシステムを構築・運用してきました。しかし、昨今のネットワーク等のインフラの多様化により、社員が業務の傍ら開発するのには限界があり、適切な管理体制のもと、基幹システムを再構築する必要性に迫られていました。
Magic xpa採用のポイント
そこで従来より取引のあったリコーソリューションズ東京株式会社に相談したところマジックソフトウェア・ジャパンによるMagic xpa移行サービスの提案があり、比較検討の結果、採用が決まりました。採用のポイントについて、株式会社岩瀬運輸機工の代表取締役社長の武藤浩之様に伺いました。
“運送業界に特化したパッケージソフトの提案もいただいていたが、弊社は物を運ぶだけではなく、機械をセットアップするのが主体のビジネススタイルです。パッケージソフトでは、どうしてもカスタマイズが発生し、導入コストが高くなってしまいます。更には、現在の操作処理画面も大幅に変更になるため、運用の問題も発生します。再構築に際しては、現状のAccessで開発した処理画面の操作方法をなるべく変えないで移行出来ることが一番のポイントでした。
もちろん、Magic xpa以外も検討しました。ただ、現状のAccessで開発した処理画面を変えないで移行出来ること、移行期間が短期間で出来ること、コスト的に予算内で収まることを総合的に考慮した結果、Magic xpaのRIAを採用することとなりました。”
サーバーの一元管理で業務の効率化を実現
“2014年4月に、Access2007の全プログラムをMagic xpa RIAに移行が完了し、運用が開始されました。エンドユーザーの運用も、システムの処理の画面の操作が殆ど同じだったので、別段問題にはならず、3ヶ月という短期間でスムーズに移行できたと思っています。”
“また、今回の基幹システムの再構築に伴い、東京本社と京都支店に分散していたサーバーをクラウド上で一元管理する構成にしました。尚、クライアントの接続台数は、東京で40台、京都で20台の合計60台です。今までは東京と京都でプログラムもデータベースも別々に2重で管理していました。そのため、プログラムのバージョン管理には多くの労力がかかりました。更に、月次で拠点ごとに報告される管理帳票も、全社としての管理帳票として取りまとめるのに多くの労力がかかっていました。
今回のサーバーの一元管理でこれらの問題も解決され、業務が大幅に効率化されました。”
Magic xpa RIAへ3ヶ月で移行
AccessからMagic xpa RIAへの移行は、3ヶ月という短期間で完了しました。移行作業を担当したダイレクト・コンサルティング株式会社の岡田氏に、AccessからMagic xpa RIAに移行する際のポイントを伺いました。
“移行後のイメージを理解していただくために、先ずはプロトタイプとして1~2本のプログラムの移行を行います。この作業時にAccessの解析とお客様と一緒に標準化を検討し、開発ルールを決定します。再度、お客様にプロトタイプによるデモを行い、相違点や新たな課題がないか検討します。課題がなければ、解析結果や標準化を開発メンバーにレクチャーし一斉に開発に着手します。ここで特にポイントとなるのは、Accessの解析です。対象システムのボリュームによっては、必要以上に時間を費やす場合がありますが、この解析結果などの完成度によりプログラム開発への影響度が左右されますので、Accessの解析が大変重要なポイントとなります。”
ダイレクト・コンサルティング株式会社 岡田 氏
今後は配車の見える化を実現
“今後の予定は、仕事上の予定、配車の予定表を作り、配車の見える化を図ることです。これが実現されると、東京と京都の拠点間で配車の予定が組めるようになり ます。東京本社に関西地区の話があると、今までは電話で京都支店に確認していましたが、これがシステム画面で確認出来るようになります。更に例えば、京都 支店のトラックが広島で仕事をしている時に、東京本社のトラックが福岡の仕事を終えて帰り際広島に寄り荷物を運んでくるというような、配車予定が容易に組 めるようになります。そう遠くない将来に実現して行く予定でいます。”(