背景
2004年に電柱広告業界に先駆けて、テレマーケティングシステムと販売管理システム、更には地図情報システムを融合させた電柱広告管理システムを、Access2003で自社開発した。Access2007、Access 2010と問題なくバージョンアップ出来てきたが、Access2013からは、Accessデータプロジェクト(ADP)ファイルが読めなくなるため、代替え方法に変換する必要があった。
対策
昨今のマルチデバイス対応開発ツールの動向も踏まえ、Access2013用へのバージョンアップでは無く、開発ツールも一から選定することに方針変更。開発ツールにMagic xpa を採用し、Access2010の全プログラムをMagic xpaで開発したRIA(Rich Internet Application)に6ヶ月で移行した。
結果
2015年4月よりMagic xpa RIAに移行したシステムで稼働。処理画面や帳票レイアウト、操作性も殆ど変えないで移行したため、エンドユーザーの操作性に関する問い合わせもなくスムーズに移行が完了した。現在、10台のパソコンやWindowsタブレットで稼働している。
[会社名] 株式会社 茨城電通
代表取締役社長 幡谷 貞賢 様 |
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取締役 管理部長 真部 貴喜 様 |
Accessで自社開発したシステム移行の背景
株式会社茨城電通は、茨城県内全域のNTT東日本(東日本電信電話株式会社)が管理する電柱広告を取扱いしている企業です。お客様の所在地を考慮し、ニーズに合ったデザイン・色彩で街のイメージに合致した電柱広告を企画提案し、製作・取り付け・維持管理までの総合的なサービスを提供しています。
今回Accessで自社開発していた電柱広告管理システムをMagic xpa RIAに移行した背景について、株式会社茨城電通 代表取締役社長の 幡谷 貞賢 様 に伺いました。
「2004年に電柱広告業界に先駆けて、テレマーケティングシステムと販売管理システム、更には地図情報システムを融合させた電柱広告管理システムを、Access2003で自社開発しました。その後、3年の間に機能の追加、エンドユーザーの要望による改修を繰り返し、システムの全ての機能が完成し、現在の運用に至っています。今では、管理している電柱の本数は30万本、クライアント数は2,600社になります。
Access2003で自社開発をしてきたシステムですが、Microsoft Officeのバージョンアップの度に、AccessのバージョンアップもAccess2007,Access2010と行い、自社開発したシステムも問題なく稼働していました。
しかし、Access2013では、Accessデータプロジェクト(ADP)ファイルが読めなくなるため、代替え方法に変換する必要がありました。Access2013用に変換することも考慮しましたが、昨今のマルチデバイス対応開発ツールの動向も踏まえ、これを機会に開発ツールも一から選定することにしました。」
(株式会社茨城電通 幡谷氏)
Magic xpa 採用のポイント
開発ツールの中からMagic xpaを採用したポイントについて、株式会社茨城電通 取締役 管理部長 真部 貴喜 様 に伺いました。
「マルチデバイス対応のシステムに移行したかったので、一般的なWebアプリケーション開発言語を検討しました。選定基準は次の3つにしました。
1. 一つのソースプログラムでマルチデバイス(PC,スマートフォン、タブレット)対応であること。
2. 現状の処理画面や帳票レイアウト、操作性は殆ど変えないで移行が出来ること。
3. 将来的に拡張するときに、自社の開発メンバーでも容易にプログラムが開発出来ること。
この3つの選定基準を基に総合的に検討した結果、Magic xpaのRIAを採用することにしました。また、既にMagic xpaを導入しているユーザー企業を訪問させて頂き、生の声を聞かせて頂けたのも採用のポイントとなりました。」
(株式会社茨城電通 真部氏)
仕様書やドキュメント無しで移行を実現
「今回移行するにあたっては、短期間でスムーズにシステムを移行する必要があったので、Magicパートナーの開発会社に依頼することとしました。しかし、2003年に自社開発し、機能の追加、改修も自社で行ってきたので、仕様書やドキュメント類は一切ありません。依頼するには仕様書やドキュメントは作る必要があると覚悟していました。ただ、開発元に確認すると、Accessのファイルを渡すだけで移行が出来るとの回答でした。仕様書を作るとなったら、3ヶ月はかかっていたと思います。これで当初予定していた3ヶ月の工数と期間が短縮出来てとても助かりました。
また、移行するにあたって一番不安だったことは、地図情報との連携です。このシステムは、電柱の場所を管理しているので、地図情報がシステムの中核です。地図情報との連携がうまく行くのかが不安でしたが、地図エンジンの開発メーカーに直接仕様を確認して、これも問題なく連携出来きました。
2015年4月よりMagic xpa RIAに移行したシステムで、10台のパソコンやタブレットで使用して稼働しています。また、エンドユーザーの操作性に関する問い合わせもなく、スムーズに稼働しています。仕様書やドキュメントも全くない状態で移行できたことを、正直驚いています。」
(株式会社茨城電通 真部氏)
今後は広告の維持管理業務を実現
「今後の予定は、現在紙で管理している電柱広告の維持管理業務のシステム化です。現地に行き、タブレットで広告の写真を撮り、地図情報に反映する。さらに、その情報の履歴管理を行う。開発予定は未定ですが、Magic xpaのRIAを使用し実現して行く予定でいます。」 (株式会社茨城電通 真部氏)
移行前のAccessの処理画面 | 移行後のMagic xpa RIAの処理画面 | |