IBMディストリビューターにとどまらずISVソリューションを数多くラインナップしお客様の課題解決に役立つソリューションをご提供している会社です
イグアス様はIBM製ハードウェアとソフトウェアを販売するディストリビューション事業とソリューション事業を展開するITソリューションベンダーです。すべてのIBM製品やISVソリューション製品、PCサーバー製品、PC製品、ネットワーク機器製品、運用サービス、サプライを取り扱っており、構築支援、テクニカルサポート、検証センター(IGUAZU Hybrid Cloud Center)などのサービスを全国規模で展開しています。
さらに、3つ目の事業としてデジタルパワー(太陽光発電)、Webビジネス、3Dプリンター、MOTTA(フォークリフト再生バッテリーサービス)、などを『戦略事業』として新しい事業モデルを展開しています。
とイグアス ソリューション営業部 部長 五十川雄三氏が説明しています。
基幹の周辺システムをリニューアル
同社が基幹システムを構築したのは2017年のことです。基幹システムには注文・受注、発注・仕入の中枢機能を持たせており、これにはパッケージを利用しています。また、周辺システムを構築し、仕入先からの提供データや社内で作成したデータの取り込み、基幹システムでの処理を終えた各種データをCSVやXMLの形に変換して、必要とする部門やお客様へ転送していました。
これら周辺システムのデータ変換の部分を個々に新規で手組みで開発していましたが、この部分を共通化して標準のEAIツールに置き換えたいということは、2000年ごろから検討されていました。
「最大の理由は社内にプログラミングできる人材が多くないということです。たとえ今は確保できたとしても、年齢層があがってしまい、いつかは人材が補充できなくなる可能性があります。そうなってからでは手遅れと考えています」と、貝塚氏は指摘します。
EAIツールであれば、マニュアルやドキュメントがしっかりしていて、更新やエラーへの対処も容易です。ブラックボックス化や人材不足による行き詰まりの不安が少なくなります。
「基幹システムで使用しているのは IBM Power (IBM i)ですが、このデータベースとの接続にはちょっとしたテクニックが必要です。このテクニックを人的に継承するより、標準化されたツールに頼るべきと考えました」と述べています。(貝塚氏)
IBM Power (IBM i)との親和性で「Magic xpi」を選択
EAIツールの検討と採用を本格化したのは2022年になってからのことです。大手エンドユーザーの専用ECサイトをイグアス様で構築・運用し、サービスを提供していたのですが、そのリニューアルが開始されることになりました。
「これを契機にデータ変換用のサーバーをクラウド上に設置し、すべての周辺システムのデータ変換はここを経由する仕組みにしました」と貝塚氏は経緯を語ります。2022年末にはEAIツールの選定に入りました。
「最も重視したのは IBM Power (IBM i)とのデータ変換アダプタが用意されていることです。『Magic xpi』は他のツールと連携するためのアダプタが標準として極めて多く用意されています。他のツールであればオプションごとに加算されていくため、かなりの金額に達してしまいます」と貝塚氏は選定の理由を語ります。
操作性の比較も行いました。4社のツールを候補に残し、各社ハンズオンセミナーにスタッフ4名で参加し、使いやすさを判断しました。
「開発しやすいか、メンテナンス性はどうかも含め、それぞれのポイントを○×で比較表を作成し『Magic xpi』なら間違いないという結論に至りました」と、貝塚氏は笑顔を見せます。
工数3割の削減に成功
この時に取り組んだのは、全国に支店網を持つお客様向けのサプライ専用ECサイトのリニューアルです。各拠点からこのサイトを通じて発注が来ると、イグアス様でとりまとめて、各メーカーに発注してサプライ品をお届けしています。2023年8月にはサービスインし、安定して稼働を継続しています。
「従来どおりの新規開発と比較して工数の3割を短縮することができました」と貝塚氏は「Magic xpi」採用の効果について述べています。
「特に顕著に表れているのがテスト工程です。プログラムで記述するとステップ単位でそれぞれテストしていかなければなりません。しかし専用ツールであるため、データ変換の部分は入出力口だけの確認で済み、手をかける必要がありません。ツールを信頼して省略することができます」と貝塚氏は述べています。
既存20~30システムの改修
属人化しないシステムの構築と標準化も、これから期待できる大きな効果といえます。
「基幹システムと連携し、データ入出力しているのは20~30システムに及びます。現在、これら既存システムのデータ変換機能を置き換えているところです」と貝塚氏は語ります。これらを特定の人に依存しない、標準化されたツールで統一仕様とすることができます。
「信頼性に関してはほとんどエラーが発生しません。たとえエラーが発生しても、ログが確認できますのでリカバリーの手順が即座にわかり、スピーディーに解決できます。これも大きな効果だと考えています」と貝塚氏は付け加えます。
既存システムの改修は2025年3月の終了を目指しています。
「その先に、これから発生する新規システムの構築があります。Notes/DominoやMS Accessで作成したプログラムが社内に散在しており、これらの統廃合が検討されています。ここで採用を検討しているのがマジックソフトウェアの『Magic xpa』です。『Magic xpa』と『Magic xpi』を組み合わせて、社内システムの見直しを進めていきたいと考えています」と今後の抱負を貝塚氏は語ります。
最後に「Magic xpi」を検討しているユーザーへのアドバイスをお伺いしました。
「市場には同様のツールがいくつもありますが、システム連携の基盤となるため、安定性と開発しやすさ、および研修カリキュラムの豊富さを基に製品を選定するのが良いのではないでしょうか。マジックソフトウェアはAS/400から IBM Power (IBM i)に至るまで、優れた実績とノウハウ、技術力を持っています。非常に高い信頼性があり、安心して任せられる製品だと確信しております」という言葉をいただきました。