Magic xpi 4.13技術情報
5. 新しいロギングシステム の使い方

1.1 「LogBack」の概要

  • LogBack とは何か?

Logback は巷で大人気の log4j プロジェクトの後継プロジェクトです。log4j の創始者であるCekiGülcü によって設計されました。強固で頑健なロギングシステムの十年間に及ぶ経験に基いて設計、構築されています。おかげで、logback は既存のロギングシステムと比べてより高速で、より小さなフットプリントを持つようになりました。場合によってはその差は非常に大きなこともあります。同じくらい重要なのが、logback は他のロギングシステムには無い固有の便利なフィーチャを提供していることです。 ※http://logback.qos.ch/manual/introduction_ja.html より

slf4j-api.jar と logback-core.jar と logback-classic.jar を使用します。

Magic xpi 4.9までは log4j が使用されていました。

 

  • ログ設定ファイル

<Magic xpiインストール先>\Runtime\java\classes\logback.xml

<Magic xpiインストール先>\Runtime\Config\Log4net.config(.NETベース)

  • ログ設定ファイル

<Magic xpiインストール先>\Runtime\java\classes\ フォルダに各コンポーネントのログ出力設定ファイルが格納されています。

例:

  sapr3.connector.logback.xml :SAP ERPコンポーネントのログ出力を設定

  ifc.email.connector.logback.xml:Eメールコンポーネントのログ出力を設定

1.2「Magic xpi4.13」で出力されるログ

  • <インストール先>¥Runtime¥Logs フォルダーに出力されるログ
作成されるログファイル 記録される情報 設定場所等
debugger_error.log デバッガエラー log 環境変数
ifs.log サーバ動作 サーバログ位置 の設定
mgerror.log Magic xpaのコンポーネントエラーまたはデータマッパーを生成時のエラー logs > magic.ini > [MAGIC_ENV]GeneralErrorLog エントリ*
migration_error.log マイグレーション処理のエラー。エラーがあるときだけ作成されます。 logs > migration.ini > [MAGIC_ENV]GeneralErrorLog エントリ*
<project_name>_error.log 特定のプロジェクトからのエラー。プロジェクトのエンジンによって発生したMagic xpaのエラーです。 各プロジェクトの logs > ifs.ini file > [MAGIC_ENV]GeneralErrorLog エントリ*
mapper.log Magic xpiがデータベースを使用するデータマッパーのステップを実行するとき、実行時に発生したエラー。データベースに送られるSQL文に関する部分的な情報も提供します。ゲートウェイログが実際のステートメントを示すことに注意してください。 [設定]ダイアログボックスの[デバッグフラグ]エリアから、または .iniファイルでDebugMapper=Yを設定することで有効になります。

DebugMapper=YフラグをMagic.iniファイルに追加する前に、他のMagic xpi構成ファイルのどこにも含まれていないことを確認してください。フラグが構成ファイルのいくつかに含まれている場合、フラグは上書きされ、ファイルは作成されません。

exceptions.log プロジェクトで発生した例外 logback.xml
root.log すべてのログファイルは、このファイルの設定を継承します。ここには、Magic xpiに特定の情報は含まれません。 logback.xml
ftptrace_[PID].log FTPとDirectory ScannerのFTP動作 logback.xml
enterprisedt_[PID].log FTPコネクタインフラ logback.xml
ifc.scanner_[PID].log Directory Scannerコンポーネント logback.xml
ifc.email_[PID].log Eメール・コンポーネント logback.xml
ifc.googlecalendar_[PID].log Googleカレンダ・コンポーネント logback.xml
ifc. googledrive_[PID].log Google ドライブコネクタ logback.xml
ifc.google_[pid].log Google コネクタのインフラ logback.xml
ifc.sapR3_[PID].log SAP ERPコネクタ logback.xmlまたは、ifs.iniファイルのDebugR3Component=Yの設定
ifc.sapR3Trigger_[PID].log SAP ERPトリガコネクタ logback.xmlまたは、ifs.iniファイルのDebugR3Component=Yの設定
ifc.sugarcrm_[PID].log Sugar コネクタ logback.xml
ifc.WEBSERVICECLIENT_[PID].log Web Services クライアント コネクタ logback.xml

 

1.3 詳細なログを取得するには

  • <Magic xpiインストール先>\Runtime\java\classes\ フォルダ格納されている設定ファイルを修正します。

例: Eメールコンポーネントの場合

Eメールコンポーネントの場合

 

  • Levelとして指定可能な設定
内容
all ロギングのすべてのレベルを有効にします。
trace デバッグレベルに追加する詳細情報を提供します。
debug 開発者がデバッグ目的でプロジェクト内で発生する事象の確認を支援します。
info プロジェクトの経過に関する情報を提供します。

Magic xpi 4.13では、デフォルトでinfoレベルのログを出力するよう、設定されています。

warn 予期しないイベントに関する警告を提供します。
error 不安定な動作結果になる場合がある重大なエラーに関する情報を提供します。
fatal ログをアボートしているアプリケーションに関連する重大なエラーイベントに関する情報を提供します。
off ロギングのすべてのレベルを無効にします。

2.1 ログコレクタの実行

  • ログコレクター

ログは、アプリケーションのトラブルシューティングで重要な役割を果たします。
Magic xpiランタイムには、Magic xpiサーバ、GigaSpaces、さまざまなコンポーネントなど、パーツごとに複数のログファイルがあります。

プロジェクトに問題がある場合、サポートチームは、問題のトラブルシューティングと根本原因分析を行うために、これらすべてのログファイルを必要とします。

ログコレクターは、トラブルシューティングに必要なファイルを収集するために設計されたログ収集ツールです。
ログファイルの他に、ダンプファイル、構成ファイル、スクリプト、およびトラブルシューティングに役立つその他のファイルも含まれます。また、ライセンスの使用状況データも収集します。

このツールには、license.dat、datasource.xml、ApplicationsList.xmlも含まれます。 データは、mgxpiDataAnalytics.scriptとmgxpiDataAnalytics.logという2つのファイルの一部として収集されます。
すべての必要なファイルを取得するために、各クラスターノードで実行する必要があります。

 

  • ログコレクター

<Magic xpiインストール先>\Tools\LogCollector フォルダにコマンドが格納されています。

logs_collector.bat」 を実行します。

logs-<コンピュータ名>.zip」 ファイルが作成されます。

2.2 収集されるログファイル

  • 作成されたzipファイルには以下のようなファイルが格納されます。

収集されるログファイル