Magic xpiトレーニングテキスト
5. プロジェクトの作成

5.1 Magic xpiスタジオの起動

  • インストールが終了するとデスクトップにMagic xpi のショートカットフォルダが作成されます。
  • フォルダ内の「Magic xpi スタジオ」をダブルクリックするとMagic xpi スタジオが起動します。

Magic xpi スタジオの起動

5.2 新規プロジェクト作成

  • 「メニュー > ファイル > 新規作成 > プロジェクト」をクリックすると、「新しいプロジェクト」ダイアログが表示されます。

新規プロジェクト作成

 

【「新しいプロジェクト」ダイアログ】

  • プロジェクト名、プロジェクトの保存場所を入力し、「OK」ボタンを押します。

「新しいプロジェクト」ダイアログ

項目 設定内容
名前 プロジェクト名。本トレーニングでは「MagicxpiSample1」とする。

日本語、スペースのほか、下記の記号は使用不可。

@, $, &, *, %, ^, `, ~, (, ), #

場所 プロジェクトの保存場所。デフォルトでは、ドキュメント\Magic\Projectsの下。

参照ボタンでフォルダ選択、または直接入力で保存するフォルダを変更できる。

ソリューション名 プロジェクト名を設定すると、同一名が設定される。

VisualStudioの管理上、ソリューション名で保存される。

 

  • 作成したプロジェクトが、Magic xpi スタジオで開かれます。

Magic xpi スタジオで開かれます

5.3 トレーニングの準備

【必要な資材のコピー】

  • トレーニングに必要なファイルをプロジェクトフォルダにコピーします。
  • トレーニング用マシンのデスクトップのDVD-ROM\準備フォルダの中のすべてのフォルダを、
    <マイドキュメント>\magic\projects\MagicxpiSample1\MagicxpiSample1フォルダの下にコピーします。

 

【テスト用テーブルの準備】 ※トレーニング用マシンでは準備されているので下記手順の実施は不要です。

  • テスト用テーブルを作成するために、SQL Serverを準備します。
  • Management Studioを使用し「iBOLTTest」というデータベースを作成します。
  • プロジェクトフォルダにコピーしたSQL\MSSQLフォルダ内のSQL文を実行します。
SQL文 用途
create_table.sql テーブル作成
insert_data.sql データ作成

 

テーブル名 データ件数
MSSQL商品マスター (なし)
MitsumoriHeader 1件
MitsumoriLine 4件

 

【メールサーバの準備】 ※トレーニング用マシンでは準備されているので下記手順の実施は不要です。

  • 送信用のSMTPサーバを準備します。
  • 受信用のPOP3サーバを準備します。
  • 各サーバに送受信用のアカウントを用意します。
【BlackJumboDog】

トレーニング用マシンにはBlackJumboDogがインストールされています。

BlackJumboDogはWebサーバー、メールサーバー、プロキシーサーバー、FTPサーバー、DHCPサーバー、DNSサーバーの機能を備えたサーバーソフトで、窓の杜などからダウンロードできます。

5.4 Magic xpi スタジオの6つのペイン

  • Magic xpi スタジオを構成する各ウィンドウをペインと呼びます。
  • Magic xpi スタジオは、以下のペインで構成されます。

 

Magic xpi スタジオの6つのペイン

ソリューションエクスプローラ
フローエディタ
ツールボックス
プロパティ
チェッカー結果
出力

 

  • Magic xpi スタジオはVisualStudioベースで作成されているため、各ペインはそれぞれ独立しており、移動して配置することができます。

   ※メニュー > ウィンドウ > ウィンドウ レイアウトのリセットで、元の配置に戻すことができます。

VisualStudioベース

 

【① ソリューションエクスプローラペイン】

  • ソリューション内の各構成要素をツリー上に表示します。
  • ソリューションは下記の構成要素から成ります。

ソリューションエクスプローラペイン

 

No. 構成要素
1 ソリューション
2 プロジェクト
3 ビジネスプロセス
4 フロー

 

 

 

 

 

 

 

【② フローエディタペイン】

  • フローエディタペインでインテグレーションフローを作成します。

フローエディタペイン

 

【③ ツールボックスペイン】

  • フローエディタで使用するコンポーネントが一覧表示されます。
  • コンポーネントをフローエリアもしくはトリガーエリアにDrag & Dropして使用します。
  • コンポーネントは機能グループごとにまとめられており、機能グループ名をクリックすると展開/圧縮します。

ツールボックスペイン

機能グループ
ユーティリティ
トリガー
コンバータ
ファイル管理
コネクタ
通信
メール
Connectors
メッセージング

 

例えば、Directory Scannerのように複数の機能グループに属しているコンポーネントがありますが、どの機能グループのものを使用しても違いはありません。

 

【④ プロパティペイン】

  • 選択されている要素のプロパティ(特性)を表示します。
  • フローを選択すればフロー特性、ステップを選択すればステップ特性、…が表示されます。

プロパティペイン

 

【⑤ チェッカー結果ペイン / ⑥ 出力ペイン】

  • チェッカー結果ペイン、出力ペインはペイン下の表示切替タブで切り替えます。
  • チェッカー結果ペインには、チェッカーの結果(エラー・警告・メッセージ)が表示されます。
  • 出力ペインには、デバッガの出力結果が表示されます。

チェッカー結果ペイン・出力ペイン

5.5 プロジェクトの構成要素

  • Magic xpi プロジェクトは以下の要素で構成されています。
リソース Magic xpi がアクセスする外部システムの接続情報を設定
サービス プロジェクトが外部システムからのアクセスを受け付けるための設定
フロー システム間連携を実行するインテグレーションフロー

Magic xpi が実行するプログラムの中核部分

ビジネスプロセス 複数のフローをグループでまとめた単位
ステップ フローを構成する要素(コンポーネント、アダプタ、サービス)
トリガー フローを起動するための条件を設定
変数 フローで使用する変数

グローバル変数、BP変数、コンテキスト変数、フロー変数がある

環境変数 連携先の接続情報等、環境ごとに異なる値は環境変数を定義して外部ファイルに値を保持する

事前定義された内部環境変数とユーザーが定義するユーザー環境変数がある

 

【リソース】

  • リソースとは、プロジェクトがアクセスする外部システムの接続情報の定義のこと。
  • 「メニュー > プロジェクト > 設定」で設定画面を開いて定義します。

リソース

 

【サービス】

  • サービスとは、プロジェクトが外部システムからのアクセスを受け付けるための設定のこと。
  • 「メニュー > プロジェクト > 設定」で設定画面を開いて定義します。

サービス

 

【リソースとサービスの定義ファイル】

  • リソース設定、サービス設定はそれぞれxmlファイルに保存されます。
  • 保存場所は「メニュー > プロジェクト > [プロジェクト名]のプロパティ」から変更できます。
  • デフォルトでは各プロジェクトフォルダ配下に保存されますが、パスを変更して異なるプロジェクトで共通のファイルを使用することもできます。

リソースとサービスの定義ファイル

 

【フロー】

  • フローとはシステム間連携を実現する、Magic xpiが実行するプログラムの中核部分。
  • フロー単位でのエクスポート/インポートが可能。

フロー

 

 

役割 コンポーネントを配置して連携ロジックを開発する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ビジネスプロセス】

  • ビジネスプロセスとは、複数のフローを機能や目的ごとにまとめたグループのこと。
  • ビジネスプロセス単位でのエクスポート/インポートが可能。

ビジネスプロセス

 

 

役割 コンポーネントを配置して連携ロジックを開発する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ステップ】

  • ツールボックスからフローエリアに貼り付けられたコンポーネントをステップと呼ぶ。

ステップ

 

【トリガー】

  • ツールボックスからトリガーエリアに貼り付けられたコンポーネントをトリガーと呼ぶ。
  • トリガーにはフローの起動条件を設定する。

トリガー

 

 

【変数】

  • 変数はスコープ(使用できる範囲)に応じて下記の4種類使用可能。

変数

 

変数 接頭辞
グローバル変数 G.
BP変数 B.
フロー変数 F.
コンテキスト変数 C.

 

【コンテキスト変数 例1】

  • 異なるフローは、別のコンテキストと見なされるので、コンテキスト変数は各フローで別々の値を持ちます。

コンテキスト変数 例1

 

【コンテキスト変数 例2】

  • あるフローが別のフローを呼び出す場合、それらのフローは同一コンテキストとみなされ、コンテキスト変数は同じ値を参照・更新します。

コンテキスト変数 例2

 

【コンテキスト変数 例3】

  • グローバル変数やBP変数と異なり、処理(コンテキスト)が終了すると値は破棄されます。

コンテキスト変数 例3

 

 

  • xpiの変数には下記のタイプ(型)がある。
タイプ(型) 内容 備考
Alpha 文字型
Blob Blob(Binary Large Object)型 ファイルの内容をそのまま格納できる
Date 日付型
Logical 論理型 「真」は「’TRUE’LOG」、「偽」は「’FALSE’LOG」
Numeric 数値型
Time 時刻型

 

  • ソリューションエクスプローラーから各変数の設定画面を開いて編集する。

各変数の設定画面

 

【環境変数】

  • リソースやサービス設定、またフローの設定において、ファイルのパス、アクセスするサーバのユーザーID、パスワード等、環境に依存する要素は環境変数を使用して指定します。
  • 環境変数には、事前定義された内部環境変数とユーザーが定義するユーザー環境変数があり、 magic.ini ファイルあるいはプロジェクト毎のifs.iniファイルに値を記述します。
  • 環境変数の指定方法は2通りあります。

① 「%環境変数名%」と指定する  例:%currentprojectdir%
② EnvVal関数を使用する       例:EnvVal(‘currentprojectdir’)