システム開発に掛かる主なコストとは
システム開発のコストには、システム開発環境やシステムそのものに使用するソフトウェアやハードウェアの費用を含む場合もありますが、それらを考慮しない場合、以下のようなものが挙げられます。
・プロジェクト管理費
プロジェクトの管理者が進捗管理や品質管理などに要するマネジメントに関する費用です。
・システム開発費
実際にシステム開発を行う際の、設計、プログラミング、テスト、ドキュメント作成などにかかる人件費です。
・その他間接費
プロジェクトの形態によって異なりますが、オフィスの賃貸料やマシンのレンタル料、人員の交通費などがこれにあたります。
これらの他、トラブルの発生等に備えて「リスク費」として予備費用を確保しておく場合もあります。
また、仕様変更等による追加作業が発生した場合、その対応にかかる費用も開発コストの一部となります。
開発期間の長さによってもコストが変動する
上記の通り、システム開発のコストは、プロジェクト管理費やシステム開発費のような人件費が多くを占めます。そのため、開発期間が長く延びれば延びるほど当然コストは増大していくことに。
そこでプロジェクトに適した開発手法を採用し、最適な開発スケジュールを組むこと、開発期間の想定外の延長を防ぐことがコスト削減の効果的な手段となります。
また、ツールの導入によって作業自体を効率化することも開発期間の圧縮につながり、コスト削減の効果を期待できます。
各デバイス対応によるコスト
現在、システム利用者が使用するデバイスはパソコンだけでなく、携帯電話やスマートフォン、タブレットなど多岐にわたります。それらの各デバイスに対応するようそれぞれ別々にシステム開発を行ってしまうと、その分システム開発費は増大し、より多くのコストがかかる結果となります。
最も低コストの方法としては、パソコン用のシステムのみを開発し、そのまま使う方法ですが、この場合パソコン以外のデバイスを使った場合の画面や操作性は著しく低下してしまいます。
現行主流になりつつある方法としては、システムのデータや画面、コンテンツ等をCMS(コンテンツ管理システム)で一元管理し、アクセスしたデバイスに対応したレイアウトで表示させる方法です。この方法であれば、個別にシステムを開発する必要はないため、コストを抑える事ができます。
動作確認テストによるコスト
システム開発工程全体において、テストにかかる工数はその多くを占めます。特に品質を求めれば求めるほどテストケースは膨大になり、より多くのコストを必要とするでしょう。テストツールを使用して、テストを自動化、最適化する事は、コスト削減に大きな効果を期待できます。
また、テストを立案するにあたって、求める品質の目安を明確にし、テストのボリュームや目的をあらかじめ定義しておけば、テストにかかるコストを抑えることができるでしょう。